From:中尾友一
(自宅のベランダより)
シンガポールに住んで早、丸4年。5年目に突入したわけなんですが、そもそも私がシンガポールに移住しようと思った経緯や、実際に住むまでに必要だった事を備忘録も兼ねてまとめていきたいと思います。(私が移住したのは2015年6月頃なのでその辺の情報です。あしからず。)
シンガポールに移住した経緯
「ノリ!」と言ってしまえばそれまでですが、、、
そもそも昔から男のロマン的なやつで、「タワーマンション」「海外移住or海外留学」「高級車」「会社の社長」みたいなのないですか?少なくとも私はめちゃくちゃ憧れてました。(高級車以外)
転機?がきたのは2014年の12月。既にシンガポールに住んでいる方と仕事の打ち合わせをしていた時に、シンガポールいいよ〜おいでよ〜と言われたのがきっかけです。
え?それだけ?と思われますが、「それだけ!」なんです。
たったそれだけの言葉で私は当日中に税理士に電話して移住に必要な条件や費用について確認しました。確認後、2015年4月にはシンガポールに会社を立てました。
会社の人や周りには2月頃に実は・・・私海外に・・・と初めて打ち明けました。
今思えば凄いのはシンガポールに会社を立てるまでシンガポールに一度も行ったことなかったという事実です(笑)
初めて言ったのはシンガポール法人の銀行口座開設でシンガポールに初めて入国しました。
あれよあれよと手続きが済んで、住居決めるために現地のエージェントに依頼して実際に「住む」ってなったのは6月ごろなんですけどね。移住する!と決めてから実際に住むまでに約半年で実現しました。
英語?中学英語程度でまったく喋れませんでした。そもそも行ってから考えればよいのです。死ぬわけじゃないし。
人は困ったら勉強します。むしろ困らないと勉強しない。
ビザ申請前に必要な事と費用や期間
1.事前準備
資本金の用意(EPで海外移住)
まず私の場合EP(Employment Pass)というもので移住しようと決めました。
他に何があるのかは自分で調べてください!
大体10万SG$(日本円で800万くらい?2019年6月22日レート換算)ほど用意してそれを資本金にしますと言われたので、とりあえず用意しました。(他にもシンガポールで雇われるって手もあるし年齢によっては留学も可能ですよね。)
会社の税理士選定
これは正直わからなかったので、最初は日系の現地のでかそうな所に依頼しました。
その後、別会社等で4つほどシンガポールの税理士を見てきたのですが、作業に関してはどこの会社もちゃんとやってくれます。
最終的に今使ってる税理士さんはチャットワークを使ってくれる事と、レスが早い。小回りが効くってので選びました。
結局こればかしは使ってみるまでわからないし、性格上合う合わないもありますしね。
必要書類の準備
EPの条件を調べていると、大学のMARCH以上卒業してて〜とか難しいとか色々出てくるんですが、私の周りでは中学卒業でも高校卒業の人でもEP通ってる人いるので、正直関係ないと思います。
とにかく必要書類は税理士から言われた書類を用意しました。(人によって違うかと。卒業の英訳とか)
2.会社設立
これは全部税理士に依頼すれば勝手にやってくれます。大体1週間程度で設立が可能です。
ちなみにこの時点では渡航は不要です。
※2社目以降を作る際はACRAにKYCフォームの提出をしているか確認
3.銀行口座開設
1週間〜2週間程度で開設が出来ます。
電話で事業内容聞かれるパターンと、税理士が銀行担当者呼んでくれて会議室で面談の2タイプです。
当然全部英語で聞かれるのである程度なんて答えるかは用意しておいたほうが良いでしょう。銀行が開設出来ない状態でEP取得した人を今の所見ていません。
銀行からの電話に何も答えられず銀行口座を開設出来ないまま、EPにも落ちた人が周りで一人います(笑)
私のときはDBSがおすすめ〜との事だったのでDBSを開設しました。
現在はDBS厳しめらしく、OCBCのほうが少しゆるいと聞いてます。現在はMAYBANKがおすすめらしい。どこの銀行にするかは税理士とよく話し合って決めましょう。
ちなみにDBSだと日本口座での入出金とか維持費の面で優秀との事だったので私はDBSにしました。
口座開設後、ネットバンクのオーソリゼーションをしっかりやりましょう!これやらないとアクティブになりません。
4.資本金を銀行へ送金
銀行口座が開設出来たら早速資本金を銀行へ送金しましょう。
私の場合は日本の窓口で個人口座から海外送金を行いました。理由とか書く所がありますが、資本金と書くだけでOKでした。
5.ビザの申請
約2週間〜3週間でビザ申請の許可がおりました。受け取り自体はMOM(Ministry of Manpower)に行って受け取りを行います。
知り合いの飲食店オーナーに聞いた所、人によっては半年かかった人もいたとか。。。
これでいよいよシンガポールに住んでもいいよ!という許可が降りたことになります。
私が住むまでに半年かかった主な原因としては、銀行口座開設やEP取得待ちに一番時間がかかりました。恐らく、これだけで2ヶ月は待ちました。
ビザ取得後にやった事
1.個人の家契約
シンガポールにはというか、海外だと大体3パターンかなと思います。
①コンドミニアム(プール・ジム・テニスコート・虫対策完備)
※虫対策がされてるので、基本的には虫は湧いてこない。
②サービスアパートメント(プール・ジム・テニスコートあったりなかったり・虫対策してる)
※虫対策はされているが、完全ではないので、ダクト(ゴミ捨て)の所から虫がわいたりするとか。
③ホームステイ(コネでもないと出来ないかもしれない)
私の場合シンガポールに住む直前でシンガポールに住む(現地のシンガポーリアン)知り合いが出来たので、そこの従姉妹?の旦那さんがたまたまエージェントという奇跡に恵まれ、その人に頼みました。
※ちなみに日経のエージェントも存在するので安心してください。
3〜4件ほど見たのですが、初めてシンガポールに来たのでまったく土地勘がなく、シンガポーリアンの知人に相談した所、、、
完全に「え?」ですよ。
まさかのエージェントの家(夫婦2人、子供2人の4人家族+メイド1人の家)に住まわせて貰えることになりました。
どっちでも良かったんですが、確かに土地勘ないし、英語少し勉強するのもありだな〜と思い、ホームステイを選びました。
※言語は英語と中国語のみなので最初苦労しました、、、
部屋の1室借りて1200ドルくらい払ってた気がします。ちなみに朝昼晩の飯つき、服とかはメイドさんがアイロンがけまでしてくれてました。(めちゃくちゃ快適)
1つだけ気がかりな事は、子供2人(女の子)が私の部屋に勝手に入ってくる&朝強制的に起こしてくる。(すね毛をむしられる)等されたことですかね。(笑)
おかげで1人寂しくなく過ごせたことは非常にありがたいことでしたね。
その後、ロバートソンウォークという日本人がたくさんいる地域(コンドミニアム)に引っ越しました。1年半くらい住んでました。
近くに日本食ばかりあったのと、明治屋という日本スーパーが近くにあったので1年半全て外食でした(笑)
ちなみにホームステイの時はチャンギ空港の近くのタンピネスという地域に住んでいました!
さらに引っ越しまして、オーチャードという日本で言う所の「六本木?」ぽい所に住みました。
ここには最終的に2年近く住みましたが、とにかく便利でした。途中近くにドンキも出来たし。
ps.ちなみに今のオーチャードの所が2年たったので引っ越し中で、べドックという空港近くのコンドミニアムに引っ越し中です。
※何がやばいって真下に駅とモールが有るって事です。一切雨に濡れずに生活できそう・・・
2.賃貸契約で年4回のエアコンサービスが義務
シンガポールでは年中暑いので、エアコンサービスが義務になっています。
そのため、どっかと契約しなくちゃいけないのですが、日系企業で日本語が使えることがベストだろ!って事で、私はTOYOエアコンさんにしました。
大体相場的にはエアコンが4〜5台で年4回とかで500ドル前後かなという感じなので、そこまで高いイメージはないです。
※引っ越しの際に領収書が必須になってくるので、必ず取っておきましょう。
3.現地(シンガポール)の携帯契約
EPがあればすぐ取得可能です。正直空港でSIM買ってチャージして使うのもありかなとは思います。
まぁ私の場合会社とかもあるし色々と必要かなと思ったのでSingtelという会社のものを契約しました。
携帯会社は大手が3社くらいあるんですが、そのうちの1社がSingtelです。
4.ネット契約
携帯会社と同じSingtel社の1Gプランを契約しました。
Singtelユーザーになるとネットでなんでも契約変更や住所変更が出来るので非常に楽です。ネット開設まで2週間くらいかかった記憶があります。
5.SPサービス(電気)契約
契約した住所に勝手に手紙入ってるので、振込かジャイロ(自動引落)を選ぶだけです。
この辺は日本と似てますね。特に解約等は不要でした。
6.シンガポール大使館へ在留届提出
申請自体は無料で行えます。一応義務らしいので、届け出しましょう!
申請時にパスポートとEPと賃貸契約書が必要だと言われるので、用意しておきましょう。
在留届とは
旅券法第16条により外国に3ヶ月以上滞在する日本人は、最寄りの在外公館に在留届を提出することが義務づけられています。在留届は、各種証明書類の発行などの領事手続きの際に必要となる他、緊急事態等が発生した場合には邦人の方々と連絡をとる上で貴重な資料ともなりますので必ずご提出下さい。
参考:在シンガポール日本大使館HPより
7.ビザの更新
これは知らないと損なのですが、更新は半年前から申請が可能です。
家賃の更新をするかどうかにも関わってくる事なので、早めに申請しちゃいましょう!
番外編(日本でやった事)
1.市・区役所にいき海外転出届を出す
税金の関係で12月中に転居したほうが良いと思います。
住所が決まってない状態でも、住所欄に「シンガポール」と書くだけで良いです。
これで住民税がかからなくなります。
2.免許証の更新
海外(日本に住所がない状態)でも免許証の更新は出来ます。詳細は警察のホームページで調べるか電話してください!
ちなみに海外にいたせいで更新(誕生日の前後1ヶ月)が出来なかった場合、渡航記録があれば理由ありとのことで、遅れても免除されます。私は10日程過ぎてしまったのですが、無事更新が出来ました。
出来たのですが、、、渡航記録を出すことが出来なかったのでゴールドから落ちてしまいました。
次回入国管理局で渡航記録もらって再度提出してくれれば講習免除(ゴールドと一緒)してくれるそうです。
※シンガポールも日本も自動改札ゲートだと渡航記録がないので、入国管理局で渡航記録を出して貰う必要があるので気をつけてください。
3.健康保険証
私の場合日本に会社があるのと、しっかり社会保険加入してるので、健康保険証は持ってます。
日本に会社がない場合は健康保険証がなくて医療費が・・・となる人がいるみたいですね。
ちなみに海外では基本医療費100%負担なので死ぬほど高いです。首を痛めて診療受けたら7万円も請求されました(笑)
レントゲンで4万円 診察で2万円 処方箋で1万円(首の簡易コルセット含む)くらい取られた気がします。海外保険は入っておくことをおすすめします!私も一応入ってます。
まとめ
夢にまで見た海外移住はどうだったか?と言うと、慣れると隣の県に来てる感覚になるので、大したことないのですが、あえて言うなら海外旅行に対してまったく不安がなくなった事でしょうか。
後は「シンガポール=凄い」がみんなのイメージにあるせいか、住んでるだけで凄い人と思われるのは良い事かもしれません。(笑)
他にも夢にまで見たタワマン(海外で言う所のコンドミニアム)に住んでみた結果、私は狭い家の方が向いてるという事に気づけたのは良かったですね。結局プールなんて最初の3日で飽きましたし、ジムなんて当然行きません(笑)
基本引きこもりなので、もはや海外に住んでいる意味がないのですが、日本に帰る理由も得にないので住んでる感じです。
大学時代からタクシー派の私としては、車はまったく興味がないので子供が出来るくらいの出来事が無い限り恐らく買わないでしょう。
※よく勘違いされるのですが、起業してお金があるからとか、経費として〜ではなくお金がない頃から私はタクシーを使ってました。
知られざる事ですが、私、実は日本ではどこの会社でも代表を努めてないのですよね。
シンガポールで初めて代表(CEO)を努めて見て思ったことはサインとか書類関係が面倒ってだけで、特に良いことはありませんでした。
そもそも私は名刺も交換しないし、代表=偉いと思ってないし、肩書で人を判断する人とはお仕事出来ないタイプなので、今後一生社長にはなりたくないと思いました。
私から最後に言えること
「何事も経験はした方が良いという事。人生一生青信号になる事はないので、言い訳言わずに出来る事だけを考えて行動しよう」
シンガポールに住む事が決まった場合はこちらもご参考に!